こんにちは、田中直人です。
2020年テレビ東京『THEカラオケ★バトル』優勝者をはじめ、25年間で1万人以上のボイストレーニング(ボイトレ)をしてきました。
今回『ATOボーカルスクール』25周年を記念して、プロボイストレーナーの私のキャリアの集大成として、ボイストレーニング(ボイトレ)の全知識をまとめました。
「声の全ての悩みを解決したい」、「歌が上手くなりたい」、「ボイストレーニングをとことん究めたい」全ての人へ、本当に必要な情報を提供させて頂きます。
是非ボイストレーニング(ボイトレ)のバイブルとして、末永くご活用ください。
今回のタイトルは『【ボイストレーニング】ボーカル発声練習のメニューとやり方』です。
まずは私が開発した、最先端の無料ボイトレアプリ『毎日ボイトレ』をダウンロードしつつ、こちらの記事を読み進めてください。
- 発声練習のトレーニングメニューの作り方をしりたい
- ボイストレーニングのやり方をしりたい
- ボーカルの発声練習をしりたい
1.ボイストレーニングのゴールは、今の声を理想の声に導くこと
ボイストレーニングのゴールは、あなたの今の声を理想の声に導くことです。
なぜなら、ボイストレーニングは、理想の声を獲得するために、存在しているからです。
①理想の声の見つけ方
まずは理想の声を見つける所からスタートです。
今の自分の声が理想の声であれば、ボイストレーニングをする必要がありません。
歌声も話し声も、素敵だなと思った経験はありますよね。
無意識の時に、素敵だなと思ったり、感動したりした声を思い出してください。
You tube等で、その方の声を聴き、改めて魅力をノートに書き込んだり、一人ではなく複数名であれば、聴こえてくる魅力を自分らしいスタイルで構わないので書き込みます。
理想の声を音と、言葉でしっかり解説できるまでやりましょう。
②あなたの今の声の知りかた
①で感じた理想の声の人と、同じ歌や、同じ言葉をしゃべって録音してみましょう。
自分の声を聴いて、先ほどと同じように感じたことをノートに書き込みましょう。
魅力や良くない点、判断できない良く分からない点、とにかくたくさん言葉にします。
この中で、魅力以外の全ての項目を①の理想に変えるように、分析して言葉にして、今の声と理想の声のギャップを知ります。
そしてこのギャップを埋めるために、トレーニングメニューを作ります。
ボイストレーニングは、理想の声を獲得するために、存在しているので、ボイストレーニングのゴールは、あなたの今の声を理想の声に導くことです。
2.ボーカル発声練習【音程・リズム・安定性・表現力・声質】を磨く
ボーカル発声練習で磨くことは、音程、リズム、安定性、表現力、声質の5つです。
なぜなら、この5つが、声にとって最重要だからです。
ボーカル発声練習:①音程
歌にも話す時にも、音程は存在します。
音の高さは、言葉を伝える力として、重要な役割を持っています。
A4(440Hz)のラの音は、男性ですと裏声に入ったところ、女性ですと地声の最高音近くなのですが、この音を出すのに、1秒間に声帯を440回振動させる必要があります。
一つ一つの言葉に、音程があり、その音程によって、声の魅力や伝わり方が変わります。
音程は、言葉を伝えるために、最重要な声の要素と覚えましょう。
ボーカル発声練習:②リズム
音楽は時間芸術です。
歌はリズムがあるから、音を楽しめます。
リズム感は、話す時も歌う時も、相手を楽しませたり、退屈にさせたり、感情を揺らします。
発声練習を通して、リズムの感覚と共に、発声するまでの、身体の使い方をスムーズにして、運動能力としてのリズムも鍛えていきましょう。
ボーカル発声練習:③安定性
声に安定性があれば、人に安心感を与え、豊かな響きのある声が出せるようになります。
これは、姿勢、呼吸、支えが、しっかりと整っているかで、決まります。
つまりフィジカルを磨くことが、声の安定性を作るために最重要です。
ボーカル発声練習:④表現力
声を出す時には、しっかりと相手に言葉と心が伝わるように、全身を使って表現する子が必要です。
表現力には、まず大きく抑揚というものがあります。
小さい声で話すことと、大きな声で話すこと、歌で言うとだんだん大きくしてく、クレッシエンドや、とても小さく歌うピアニッシモ等、その表現力で人は魅了されます。
抑揚以外にも、音色的な表現力や、装飾的な表現力、滑舌等も含めて、一人一人個性的な表現を駆使して、自分らしく、魅力的に話したり歌ったりできます。
魅力は伸ばして、良くない部分は改善することを、録音しながらトレーニングしていきましょう。
ボーカル発声練習:⑤声質
声質は持って生まれたものだから、難しいのではないかという方が多いです。
実際は、生まれたままの声質が影響しているのは半分程度で、日常生活が声質を作っていきます。
声を作る周辺の筋肉や、身体の状態、共鳴腔の鳴らし方で、声質は大きく変わります。
声帯周辺の筋肉を鍛え、身体全身を使った呼吸や姿勢、支えが出来て、上手く共鳴腔が使え、言葉を発するための、舌や唇の動きがスムーズになれば、本当に魅力的な声質が実現できます。
楽しく希望をもってトレーニングしていきましょう。
『自分の声を一度専門家に聴いて欲しい』という意見もあると思います。その通りです。是非一度オンライン無料カウンセリング+お試しレッスンへお申込みください。
この5つが、声にとって最重要なので、ボーカル発声練習で磨くことは、音程、リズム、安定性、表現力、声質の5つです。
3.発声練習のトレーニングメニュー作成【腹式呼吸・声帯筋トレ・共鳴腔】
発声練習のトレーニングメニューで、腹式呼吸・声帯筋トレ・共鳴腔を鍛えます。
なぜなら、腹式呼吸・声帯筋トレ・共鳴腔を鍛える事が、最も効果の高いトレーニングメニューだからです。
発声練習のトレーニングメニュー:腹式呼吸
腹式呼吸トレーニング①(スマホ等でストップウォッチを用意してください)
- まずはリラックスして、上とはと下の歯を軽くかんで口を軽く開きます。
- 背中とお腹が膨らむようにMAXまで息を吸いこみキープします。
- ストップウォッチをスタートし、「スー」と同じ息の量とスピードで、お腹を膨らませたまま安定的に息を20秒吐きます。
- 1秒でMAXまで息を吸いこみます。
- また、「スー」と同じ息の量とスピードで、お腹を膨らませたまま安定的に息を20秒吐きます。これを毎日3回繰り返します。いきなり20秒は難しい場合は、10秒。15秒と段階的に増やしていきましょう。20秒が簡単な場合は25秒、30秒と増やしていってください。無理せずリラックスして行いましょう。
腹式呼吸トレーニング②(スマホ等でメトロノームを用意してください)
- まずはリラックスして、上とはと下の歯を軽くかんで口を軽く開きます。
- 背中とお腹が膨らむようにMAXまで息を吸いこみキープします。
- メトロノームをテンポ120でスタートし、1拍ごとに「ス」「ス」「ス」「ス」と同じ息の量とスピードで、お腹を膨らませたまま8小節の3拍目まで、計31回息を吐きます。
- 1拍でMAXまで息を吸いこみます。
- また、1拍ごとに「ス」「ス」「ス」「ス」と同じ息の量とスピードで、お腹を膨らませたまま8小節の3拍目まで、計31回息を吐きます。これを毎日3回繰り返します。いきなり31回が難しい場合は、4小節の3拍目15回位から段階的に増やしていきましょう。31回が簡単な場合はどんどん増やしていってください。全身の力を抜いて、無理せずリラックスして行いましょう。
発声練習のトレーニングメニュー:声帯筋トレ
声帯筋トレを行う上で、鍛えるべき喉筋肉は3つあります。3つの筋肉を鍛えるトレーニングは複合的なので、2つに絞ります。
- 甲状披裂筋(以下TA)
声帯筋、声帯そのものと言っていい筋肉です。 - 輪状甲状筋(以下CT)
輪状軟骨と甲状軟骨の間にある筋肉です。 - 外側輪状披裂筋(以下LCA)
輪状軟骨と披裂軟骨の間にある筋肉です。
喉筋肉を鍛えるトレーニング:声帯筋トレ①
まずは、声帯閉鎖をつかさどるLCAのバランスを向上します。
- 鼻を中心に息を吸って、上半身リラックス、口を軽く開けて、声帯を閉じながら「あ゙ぁ゛ー」とロングトーンで発声します。
- この時に喉周辺の力からは完全に抜き、テレビやラジオの番組が終わった後のデジタルノイズみたいな音をイメージします。(声帯原音または、ボーカルフライと言われる技術です)
- 力を抜いて出来るようになったら、このノイズから1音「アー」とグラデーションのように、ゆっくりときれいな実声を出し、またゆっくりノイズに戻ります。(この時上半身は完全リラックスで、喉周辺にはどこにも力を入れないように行います)
喉筋肉を鍛えるトレーニング:声帯筋トレ②
次に、TAとCTのバランスを向上するストレッチです。
- 息を大きく吸って、上半身リラックス、あくびの喉で、「ファー」と言いながら、自分の最低音から最高音まで、サイレンのように駆け上がり、そのまま最低音までバランスよく降りていきます。
- 感覚としては地声(チェストボイス)・ミックスボイス・裏声(ヘッドボイス)が一つに繋がるイメージです。
- 「ファー」が出来たら次に「フェ―」、「フィー」、「フォー」、「フゥー」と実施していきます。
発声練習のトレーニングメニュー:共鳴腔
共鳴腔とは、身体の中で声が共鳴する場所のことです。
共鳴腔は喉頭室、梨状陥凹、咽頭腔、口腔、鼻腔の5つあり、主なものは咽頭腔、口腔、鼻腔の3つです。
それぞれを見ていきましょう。
共鳴啌ボイトレ:①咽頭腔トレーニング
リラックスして、お腹から息をポンッと軟口蓋に「ふあーっ」と当て、自然に口の中で声が鳴ります。普段のしゃべり声の音程で行いましょう。顔は奥に引っ込めて、顎は引きます。
その音を録音して、ノイズのない柔らかな声が出るまで、何度もトレーニングしましょう。
共鳴啌ボイトレ:②口腔トレーニング
①咽頭腔ボイトレが出来たら、今度はその「ふあーっ」をより長めにロングトーンしながら、咽頭腔で共鳴した後に、ゆっくりと口角を上げて、上顎を上げて、口を上に開いていきます。更に軟口蓋にフォーカスを当て、この音を録音します。力は全く入れずに、先ほどと同じノイズのない柔らかな声の声量が倍になり、声の倍音がより明るくなるまで、何度もトレーニングしましょう。
共鳴啌ボイトレ:③鼻腔トレーニング
②口腔ボイトレが出来たら、今度はその音程を少しずつ上げていきます。音程を上げながら響きを鼻の方に持っていき、目を見開いて、目と鼻に声のポジションを集めこの音を録音します。声の音色がよりクリアになり、キラキラするまで、何度もトレーニングしましょう。
『出来るトレーニングと出来ないトレーニングがある』という意見もありますが、その通りなので、まずは出来るものからじっくりやっていきましょう。
喉が痛い、かすれる、調子が悪い日は思い切ってお休みして、また明日頑張りましょう。
腹式呼吸・声帯筋トレ・共鳴腔を鍛える事が、最も効果の高いトレーニングメニューなので、発声練習のトレーニングメニューで、腹式呼吸・声帯筋トレ・共鳴腔を鍛えます。
まとめ
- 発声練習のトレーニングメニューの作り方がわかった
- ボイストレーニングのやり方がわかった
- ボーカルの発声練習がわかった
ここまでお読み頂きありがとうございます。
是非とも一度無料体験レッスンで、専門家による、プロのボイストレーニングを受けてみてください。
【ボイストレーニング】ボーカル発声練習のメニューとやり方をじっくりとお教えいたします。
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『判断が難しい』という意見もありますが、その通りなので、とにかく理想の声と比べてください。
歌でも話し方でも、基本は音程×声量×リズムです。オプションとして、安定性・表現力・声質があります。まずはこれらを中心に理想と現実を簡単に言葉にしてみましょう。