伸ばす音ににさらに表現力を加えることができるのがビブラートです。もちろんビブラートを用いなくても上手に感情を表現できるかたはたくさんいますが、歌を聴いていてビブラートの美しさに憧れを抱いているかたは多いでしょう。ビブラートは歌の技法の一つですが、練習をすることでどなたでも習得すること可能な技術です。
声というのは普通の状態でも細かく震えているものです。意識をすることでビブラートという歌の表現方法を身につけることができます。
ビブラートはお腹でかけるものだとされていますが、喉でもかけることが可能でどちらが正解ということもありません。プロの歌手のかたでも両方のタイプのかたがいますので、テレビなどで理想的なビブラートを使って歌っているかたの姿をよく見てみるといいでしょう。
細かく喉が震えているかたや、喉は変化せずにビブラートがかかっているかたのどちらもいらっしゃいます。発声の基本として腹式呼吸やお腹から声を出す意識というのはとても重要になりますが、声を出す原理的に考えると喉の調整は必要不可欠です。
音程を変えるためにも声の表現に変化をつけるためにも喉の力は大切です。お腹でかけるビブラートの練習に固執する必要はありません。喉でかけるビブラートも練習をしてみて、自分がやりやすいほう学んでいくといいでしょう。ただし、喉に負担がかからないことが必須です。
ビブラートの練習はひたすら声を上下に一定のリズムで変化させることにあります。出しやすい音程の声出して半音下げてまた元に戻すといった揺らしかたをしてください。最初は一秒ずつ変化をさせて、だんだんとその間隔を縮めていきます。リズムが一定になるように体を叩きながらビブラートをかけるのもいい方法です。このときにリズムと共に息の量も一定になるように心がけましょう。
慣れてきたら歌の中でビブラートを使う練習です。得意な曲のワンフレーズを選んでビブラートをかけます。最初はゆっくりのビブラートで大丈夫です。何度も練習をしていくうちに自分の歌いかたに合わせたビブラートが馴染んでいくようになります。
ビブラートは練習あるのみです。ただコツさえ掴んでしまえばどんな曲にも応用することができる技術ですので、諦めずに努力していきましょう。
