何故だかこの人が好きなんです。ヒット曲といったら「赤色エレジー」だけかも知れませんが。あがた森魚。なんと不思議な名前だと思いませんか。はっきり言って、暗い歌が多いです。だから、大勢でカラオケに行っても、なかなか彼の歌は歌えません。
だから私は、ひとりカラオケであがた森魚の歌を、何曲も何曲も歌い続けます。
ほとんどトランス状態に近いと思います。誰にもこの姿は見せられないでしょう。だからひとりカラオケなのです。あがた森魚ほど、このひとりカラオケに似合った歌手もいないと思います。
最初は挨拶代わりと喉の準備に「赤色エレジー」を歌います。この歌は歌詞を見なくてももちろん歌えます。最近では、この歌だけは自分で適当にアレンジして歌っています。へたなアレンジですがけっこう楽しいです。
これからが本番です。私が大好きな「大寒町」を歌います。この曲はあがた森魚さんの曲ではありませんが、完全に彼の歌として認められていると思います。
彼の二枚目のLPに収録されています。松本隆のプロデュースです。まさに名盤です。
当時、外国の音楽評論家に日本のLPを聞いてもらい、好きなものを選んで貰うという企画がありました。選ばれたのは、あがた森魚の「噫無情」と大瀧詠一のLPでした。
大寒町を歌うと本当に寒くなるのですが、気分はあがたワールドです。
次に「百合コレクション」を歌います。この歌もひとりカラオケにピッタリの曲です。私は必ず二回歌うようにしています。一回目は男が一人で歌っているバージョン。二回目は女性とデュエットしているバージョンです。一人で男と女を演じるんです。
このアイデアはあがた森魚が元ちとせと百合コレクションを二人で歌っている映像を見て、これは素敵だ、この歌い方を真似してみたいと思ったのが最初です。他人が聞いたら気持ち悪いと言うかも知れませんが、それはひとりカラオケですから気楽なものです。
あがた森魚の歌は寒い冬が似合っています。クリスマスが近くなるとこの曲も歌います。「サイレント・イヴ」です。もちろん辛島美登里のヒット曲です。彼女以外だったらあがた森魚のカバーが一番だと思います。雪をイメージして歌います。
最高です。あがた森魚。彼の世界を満喫しました。