カラオケと言えば、大勢で店に行って、大勢で歌って盛り上がる。そんなイメージはまだまだ根強いのではないでしょうか。かくいう私もカラオケは大勢で行くものと思っていました。
しかし生来の恥ずかしがり屋の性格と、歌唱力に自信が無いことから飲み会などの後に「カラオケに行こうよ」という話題になるとそそくさと帰っていた自分がいました。
こうして二十年間、カラオケとは無縁な生活を送っていた私ですが、ひょんなことからカラオケ店でバイトをすることになりました。まぁカラオケ店をバイト先に選んだのは、客として絶対に行かないから嫌な裏側を見ても何も思わないだろうという打算があったからなのですが。
こうしてカラオケ店でアルバイトをすること数週間。大分仕事に慣れてきて、少しだけ余裕が出てきた時のことです。お客様が帰った後の誰もいない部屋で、カラオケがなっていたのです。恐らくは帰る直前に曲を入れまくってしまったためだと思うのですが、私はそれをBGM代わりに聞きながら清掃をしていました。その時、不意に「今なら歌っても誰にも聞かれることはないぞ」と思ったのです。そしてマイクを取って歌ってみると……気持ち良いではないですか！
そしてよくよく接客を通してお客様の様子を伺っていると、意外にもひとりで来られる方が多いことにも気が付きました。
私は意を決して、バイト先とは別のカラオケ店に突入。ひとりだと告げたら店員さんに怪訝な顔をされると思いきや、何の違和感も無く「おひとり様ですね。どうぞこちらへ」と案内されたのです。
こうしてひとりカラオケデビューをしたのですが、歌うことがこんなにも気持ち良いとは思いませんでした。また、ひとりでも十分に遊べる機能が揃っており、例えば「ランキングバトル」機能。これは全国の歌い手たちと100点満点中何点を取れるのかを競い合うもので、常に順位が表示されているのでモチベーションが上がります。さらに一気にランキングが上がった時にはテンションが……！
また精密採点機能もあるので、自分自身の唄を客観視することができます。最後にどの部分が良く、どの部分が悪かったのかが分かるので勉強にもなります。
こうしてドップリとひとりカラオケの魅力にハマってしまった私ですが、歌唱力にも自信が付いたので現在では「カラオケに行こう」と言われれば率先して付いていくようになり、何なら私の方からカラオケに誘うようになりました。
歌に自信が無い方、人前で歌うのが恥ずかしい方は是非ともひとりカラオケに行ってほしいですね。寂しくなんかありません。最高に楽しいですよ！
