プロのオペラ歌手の演奏を聞いたことがありますか？オペラでは基本マイクを使いません。マイクを使わずにホール全体に声を響かせる必要があります。ではオペラ歌手のボイストレーニングはどのようなものなのでしょうか？
■なんといっても呼吸
オペラ歌手はまず徹底的に呼吸の方法を練習します。浅い呼吸では響く良い声が出せないからです。
呼吸はもちろん腹式呼吸です。腹式呼吸のトレーニングはいかに多くの息を吸い込むかということを意識して行います。これもただ多くの息を吸い込めばいいというものではなく、深く吸い込む練習もします。
吸う練習をしたら今度は息を吐く練習です。一定の量を継続して吐き続けることが必要となります。長く細く息を吐く練習をしてみてください。
深く吸って、長く細く。まずこのトレーニングをしてみましょう。
■自然な状態で声を出す
自然な状態、というのは喉に余計な力をかけないで声を出すことです。喉に余計な力が入っていると、声は金属質で固い声になってしまいます。
まずリラックスして体の力を抜いた状態で声を出す練習をしましょう。
オペラ歌手がなぜあんなに響く声を出せるのかというと、この自然な状態で声をだしているからです。
体の力を抜くために体をぶらぶらと揺らしながら声をだす練習も有効です。
■声を飛ばす場所を考える
声は響きです。声の響きが上のほうに集まるように意識してみましょう。これを意識することにより、遠くまでのびのびと飛ぶような声になります。
大きなホールで歌うことを考えてみてください。大きなホールの一番後ろの席まで声を届けようと思って練習しましょう。
このとき、力任せに声を遠くまで飛ばそうと思わないことが重要です。
自然な状態で、体の力を抜いて、自分の良い声がすっと飛んでいくようなイメージです。
■なりきってみる
オペラでは歌だけではなく演技も重要になります。役になりきることによって音楽に深みがでるのです。
まずはその曲の歌詞をじっくり読んでみましょう。何気なく歌っていたところに大きな意味が隠されているかもしれません。
これでもっと気持ちをこめて歌えるはずです。
