社会人になると人前で話す機会が多くなります。
社内でのプレゼンテーションや営業で売り込みをかける時などみなさん幅広く活躍されていますね。しかし、その中で苦手意識を持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
プレゼンテーションで最も大事なこと、それは聴き手が話し手に好印象を持つように仕向けることです。これがなかなか難しいのです。聴き手に好印象を持たせる要因は清潔感、話し方、表情、声、声のトーン、臭いなど細かく挙げ始めるときりがありません。しかし、その4割が話し方によって影響されると言われています。そしてその話し方こそがプレゼンテーションの印象を左右する重要な役割を果たしているのです。
話し方というと身振り手振りのことを想像する方が多いですが、それよりもまず声の出し方を習得する必要があります。プレゼンテーションでは複数人の方が聴き手になりますから、全員がしっかり聞き取れる声質、声の大きさ、声のトーン、声のイントネーション、息継ぎのタイミングなどができるとかなり効果的です。
話し方のお手本としては、アナウンサーや大統領のスピーチがとても良いと思います。
ただし、アナウンサーはプレゼンテーションのように相手の心に訴えるということは意識せず、情報を公平な観点で視聴者に届けるのが仕事ですから方向性が違うかもしれません。大統領などのスピーチはそれこそ全国民が聞き取れるよう、理解できるように最大限の工夫をしていることがうかがえます。話し方もさることながら、視点も全員を見据えるように一点のみではありません。恐らく大統領のような方々はちゃんとした訓練をしているからこそあの話し方ができるのだと思います。
歴史上で有名な方だと、英国王ジョージ3世ですね。
この王様は映画にもなりました。「英国王のスピーチ」は記憶に新しいのはないでしょうか。王様になる予定でなかったジョージ3世は内気でスピーチが苦手でしたが、厳しい治療や訓練で歴史的なスピーチをやり遂げることができたというものです。
つまり、どんなに内気で人前で話すことが苦手だったとしても、ちゃんとしたプロの訓練を受けて正しい話し方を身につければ誰でもその話す技術を習得できるのです。そしてプロの訓練を受けたという自信が、他の誰よりも効果のある話し方を知っているという自信が堂々としたプレゼンテーションにつながります。
最後に、プロの訓練を受ける喜びは仕事の面だけでなく、プライベートも豊かにします。音痴だった方もカラオケで色んな曲を歌えるようになりますし、なんでもない雑談でも印象をよくできますし、訓練での大きな声も社会人生活のストレスと和らげてくれる効果があるのです。